中波紫外線療法
目次
- 1. 中波紫外線療法とは
- 2. 効果が期待できる症状
- 3. 中波紫外線療法の適応条件
中波紫外線療法とは
光線療法とは紫外線の免疫抑制作用を利用することで、過剰反応を起こしている皮膚の症状を沈静化させる、皮膚疾患に効果的な治療法です。当院で行なっている中波紫外線療法は従来の蛍光灯などによる紫外線治療に比べ、患部へ的確かつ強力な照射ができ、安全で効果的に治療することができます。主にアトピー性皮膚炎、円形脱毛症、乾癬、白斑などの難治性皮膚疾患に効果的です。
効果が期待できる症状
中波紫外線療法によって効果が期待できる症状は以下の通りです。
- 尋常性白斑
- 乾癬
- 類乾癬
- 掌蹠膿疱症
- 円形脱毛症
- アトピー性皮膚炎
- 菌状息肉症
- 悪性リンパ腫
- 慢性苔癬状秕糠疹
中波紫外線療法の適応条件
以下のような方は治療できません。
- 日光や紫外線による過敏症(日光過敏症)の方
- 皮膚の悪性腫瘍や日光角化症の方
- 免疫抑制剤を内服中の方
当院の採用機器
当院では最新の光線療法機器「セラビームTheraBeam UV308miniLED」を採用しています。こちらはナローバンドUVBの中でも、エキシマレーザーと同等の308nmの波長を軸として照射する紫外線治療器です。従来の紫外線治療器よりも治療効果が高く、少ない照射回数で効果を実感できるのが最大のメリットとなります。コンパクトな装置で、細やかな施術が可能なため、病変部に限定して照射でき、安全かつ効果的に治療ができます。最新の機器では高出力のLEDにより照射時間は従来の1/4で施術を行えます。
治療の流れ
▼ Step1 診察
診察を行い、照射の強さや範囲を決めていきます。治療部位やその大きさによって治療回数が異なるため、患者様に応じた治療方法や効果、回数、金額について、詳細にご説明いたします。ご不明点や不安に感じらていれることは、何でもご相談ください。
▼ Step2 施術
正常な皮膚を保護するために日焼け止めクリームを塗ります。その後中波紫外線を患部へ照射します。照射時間は部位や病変によって異なりますが、概ね数秒から数十秒程度です。診察の際に皮膚の弱い方は、照射の出力を調整して施術を進めていきます。特に痛みはありません。
▼ Step3 術後
照射後に皮膚に赤みやカサつき、水疱形成といった副作用が出る場合があります。1週間に1~2回程度行い、少しずつ出力を上げながら照射していきます。治療期間中は強い日光を避けてください。
よくある質問
- 痛みはありますか?
- 個人差はありますが特に痛みを感じることはありません。照射中は少し暖かく感じます。
- 副作用はありますか?
- 通常出力での照射となるので、照射する部位に日焼けに似た赤みやカサつきがでる場合があります。まれに水疱形成、色素沈着が見られることがあります。基本的に照射治療は、皮膚の反応を見ながら強さの強弱や照射時間の増減などで対応します。
- 保険適応ですか?
-
以下の皮膚疾患において保険適用が可能です。
- ・乾癬
- ・類乾癬
- ・尋常性白斑
- ・掌蹠膿疱症
- ・円形脱毛症
- ・アトピー性皮膚炎
- ・菌状息肉症
- ・悪性リンパ腫
- ・慢性苔癬状粃糠疹
- 料金はいくらくらいですか?
- 3割負担で1,020円/回、2割負担で680円/回、1割負担で340円/回となります。初診料・診察料・処方料は別途必要です。
- 治療はどれくらいの間隔ですれば良いですか?
- 症状が改善するまでは週1~2回程度通院が必要です。症状の状況や経過観察によって、通院間隔を調整します。