しみ、肝斑、あざ

・老人性色素斑(“しみ”) 光老化によるもので紫外線が関与する。フォトフェイシャルレーザー治療が有効である。 ・光線性花弁状色素斑 日焼け後に生じる色素斑。 肩などに花弁状の色素斑が多発する。フォトフェイシャルレーザー治療が有効である。 ・雀卵斑 思春期に顔面に褐色の色素斑が多発し、紫外線暴露にて悪化する。フォトフェイシャル、ビタミンC誘導体ローション、ハイドロキノンクリームなどが有効である。 ・肝斑 30歳以降の女性の顔面に出現する。妊娠、経口避妊薬、紫外線、慢性的な刺激による炎症性の色素沈着の関与など多種の原因によって生じる。毎日のスキンケアにおいては、ゴシゴシこすったりす行為は症状の悪化をきたすため注意を要する。 ビタミンC誘導体ローション、ハイドロキノンクリーム、レチノールクリーム等の外用、ビタミンC,トラネキサムサン内服が有効である。 一部でフォトフェイシャルが有効である。 ・太田母斑 顔面の三叉神経第1,2領域に出生時より褐色斑、青色斑が存在。3か月間隔で5回までのレーザー治療が保険適用されている。 ・遅発性太田母斑様色素斑 ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)とも呼ばれる。 肝斑との鑑別を要するが、ADMは色調がやや青く、灰色っぽいことや肝斑と異なり頬では点状であることで鑑別が可能である。 思春期以降の顔面頬部に褐色斑、青色斑が出現する。レーザー治療が有効。 ・扁平母斑 正下時あるいは生後まもなく発症する褐色斑。レーザー治療が有効な場合もあるが、多くは追加照射およびハイドロキノンクリーム、レチノールクリーム等の外用が必要である。