フィナステリドの効果はいつから?やめたらどうなるかを解説
フィナステリドの効果はいつから?
やめたらどうなる?皮膚科専門医が解説

一般皮膚科・美容皮膚科・アレルギー科
フィナステリドはAGA(男性型脱毛症)治療の中心となる内服薬です。一方で「いつから効果が出るのか」「やめたらどうなるのか」「副作用は大丈夫か」という疑問を持ったまま服用している方、これから始めるか迷っている方も多いはずです。この記事では、フィナステリドの仕組み・効果の現れ方・中止した場合の経過・副作用を、皮膚科専門医が添付文書と診療ガイドラインに沿って解説します。
フィナステリドとは?作用の仕組み
フィナステリドは、先発品「プロペシア」の有効成分として知られるAGA治療薬です。プロペシアは2005年に国内承認され、2015年以降は後発品(フィナステリド錠)も発売されています。「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン(2017年版)」では、男性型脱毛症に対するフィナステリド内服は推奨度A(行うよう強く勧める)とされています。


AGAでは、男性ホルモンのテストステロンが2型5α還元酵素によってジヒドロテストステロン(DHT)に変換され、このDHTがヘアサイクル(毛周期)の成長期を短縮させることで、髪が太く育つ前に抜けてしまいます。フィナステリドは2型5α還元酵素の働きを阻害してDHTの産生を抑え、AGAによるヘアサイクル(成長期)の短縮を抑制するお薬です。

AGAではDHTなどの関与により、ヘアサイクルの成長期が短縮します。
効果はいつから?6ヶ月が目安の理由
フィナステリドの効果判定には、6ヶ月程度の継続服用が目安とされています。飲んですぐに髪が増えるお薬ではありません。
これはヘアサイクルの長さによるものです。毛髪は「抜けてから同じ毛穴で新しい毛が育つ」までに数ヶ月単位の時間がかかるため、DHTを抑えても、その変化が見た目に反映されるまでには時間差があります。効果の現れ方には個人差があり、変化はまず抜け毛の減少として自覚されることが多いとされています。自覚だけでは判断が難しいため、頭皮の状態や経過写真もあわせて評価します。
- フィナステリドの主な役割は「AGAの進行を抑える」ことです
- 効果判定は6ヶ月程度の継続服用が目安(個人差があります)
- 変化が乏しい場合は、服用状況や他の脱毛原因を再評価したうえで治療の変更を検討します
当院では服用開始前と経過中の頭皮を診察で確認し、6ヶ月を目安に効果を一緒に評価しています。
効果を確かめるための正しい服用
- 処方された用量を1日1回——飲み忘れを防ぐため、ご自身が続けやすい時間帯に決めておくのがおすすめです
- 食事の影響はありません——食前・食後どちらでも構いません
- 飲み忘れても2錠飲まない——翌日から通常どおり1日1錠に戻してください
- 自己判断で増量しない——1日1錠を超えて服用しても効果の上積みは期待できません
効果判定の前に不規則な服用や中断が挟まると、「効いているのかどうか」の評価自体ができなくなります。続けやすい時間帯を決めておきましょう。
フィナステリドをやめたらどうなる?
フィナステリドはAGAの原因物質であるDHTの産生を「抑え続ける」ことで進行を抑えるお薬です。そのため、服用を中止すると5α還元酵素が再び働いてDHTが産生されるようになり、AGAが再び進行して毛量が徐々に減っていく場合があります。その時期や程度には個人差があります。
「ある程度良くなったからやめたい」「費用を抑えたい」という場合も、自己判断でやめる前に一度ご相談ください。治療の調整も含めて、経過を見ながら一緒に判断できます。なお、長期間服用しても身体に耐性ができて効き目が失われるという確立した報告はないとされています。効き目が落ちたと感じる場合は、服用状況や他の脱毛原因がないかを診察で再評価します。
副作用と服用時の注意
フィナステリドの副作用としては、性欲減退・勃起機能不全・射精障害・肝機能障害・乳房障害・抑うつ症状などが報告されています(発現頻度は症状により異なります)。副作用は服用初期に現れるものも、長期服用の中で現れるものもあります。気になる症状があれば、診察時にお申し出ください。診察のうえで処方の調整・中止を検討します。
- 対象は成人男性(20歳以上)です——女性への適応はなく、ガイドラインでも女性の薄毛への使用は行うべきでないとされています。20歳未満の方に対する安全性は確立していません
- 妊娠中・授乳中の女性は、割れたり砕けたりした錠剤に触れないでください
- 前立腺がん検査(PSA)の値を約50%低下させます——検査時は服用中であることを必ずお伝えください
- 服用中〜中止後1ヶ月間は献血ができません
- 肝機能障害のある方は事前にお申し出ください
デュタステリドとの違い
デュタステリド(先発品:ザガーロ)も同じくガイドラインで推奨度Aとされる内服薬です。違いは阻害する酵素の範囲で、フィナステリドが2型5α還元酵素のみを阻害するのに対し、デュタステリドは1型・2型の両方を阻害します。また、副作用の傾向や献血制限の期間(フィナステリド:中止後1ヶ月/デュタステリド:中止後6ヶ月)などの注意事項も異なります。


どちらを選ぶかは、頭皮の状態・治療歴・費用を踏まえて診察でご提案します。フィナステリドで変化が乏しい場合は、服用状況・診断・経過・他の脱毛原因を再評価したうえで、デュタステリドへの切り替えを検討することがあります。両剤の料金はAGA治療のご案内(料金表)をご覧ください。
個人輸入・海外通販のリスク
フィナステリドは海外通販サイト等で個人輸入することも物理的には可能ですが、当院としてはおすすめしません。個人輸入される医薬品は、日本の法律に基づく品質・有効性・安全性の確認が行われておらず、偽造品が含まれる可能性や、正確な情報が得られないリスクについて厚生労働省が注意喚起しています。また、健康被害が生じても医薬品副作用被害救済制度の対象外です。
フィナステリドはPSA検査や献血、女性の接触など、知っておくべき注意点のあるお薬です。医師の診察のもとで服用することをおすすめします。
まとめ
フィナステリドはDHTの産生を抑えてAGAの進行を抑える、ガイドライン推奨度Aの内服薬です。効果判定には6ヶ月程度の継続が目安で、中止するとAGAは再び進行していく場合があります。「続けるかどうか」「切り替えるかどうか」の判断には頭皮の経過確認が欠かせません。治療開始後に抜け毛が増えて不安になったときは、初期脱毛はいつからいつまで続く?もご覧ください。受診先に迷っている方はAGAは何科を受診すればいい?で解説しています。
「自分に合うのか知りたい」だけでも大丈夫です
予約不要・当日受付・AGA治療の再診料0円
皮膚科専門医が頭皮を診察し、フィナステリドが適しているかどうかからご提案します。
※血液検査や保険診療を行う場合は別途費用がかかります。
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よくある質問

医療法人社団 誠清会 理事長
日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
- 山梨医科大学医学部(現・山梨大学医学部)卒業 / 同大学皮膚科入局
- がん研究会がん研究所 生化学部 国内留学(皮膚がん発生メカニズム研究)
- スウェーデン・ルードヴィック癌研究所 留学(国際共同研究)
- 山梨医科大学附属病院 皮膚科 医局長 歴任
- 2003年 駒沢皮膚科クリニック 開業(開業20年以上)
- 日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
- 日本皮膚科学会 会員
- 日本臨床皮膚科学会 会員
- 日本アレルギー学会 会員
- 日本美容皮膚科学会 会員
フィナステリドは「飲めばすぐ生える薬」ではなく、「続けることでAGAの進行を抑える薬」です。だからこそ、効果が出る前の数ヶ月をどう乗り切るか、そして続けるかどうかを誰と判断するかが大切になります。当院では頭皮の経過を毎回直接確認しながら、続ける・切り替える・やめるの判断を一緒に行っています。服用中の不安も、これから始めるか迷っている段階のご相談も、お気軽にご来院ください。
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