眼瞼下垂(まぶたが下がる)の症状・原因・治し方を皮膚科専門医が解説

 

 

駒沢皮膚科クリニック|医療コラム

眼瞼下垂(まぶたが下がる)の症状・原因・治し方を皮膚科専門医が解説

皮膚科専門医 監修 形成外科専門医在籍 最終更新:2026年5月
駒沢皮膚科クリニック院長 清水顕医師
監修:清水 顕(日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医) 医療法人社団 誠清会 駒沢皮膚科クリニック 院長
一般皮膚科・美容皮膚科・アレルギー科

「最近まぶたが重くなってきた」「目が小さくなった気がする」「おでこに力を入れないと目が開けにくい」——こうした症状は眼瞼下垂(がんけんかすい)のサインかもしれません。

眼瞼下垂は放置すると視野障害・頭痛・肩こりの原因になることがあります。このページでは眼瞼下垂の症状・原因・自然に治るか・治し方(手術・点眼薬)・何科に行くべきかを皮膚科専門医が詳しく解説します。

📌 このページでわかること
  • 眼瞼下垂の症状と自己チェック方法
  • 眼瞼下垂の種類・原因(加齢・コンタクト・先天性など)
  • 自然に治るか・放置するリスク
  • 治し方の選択肢(手術・点眼薬・自力でできること)
  • 手術と点眼薬(アップニークミニ)の違い
  • 何科に行くべきか

眼瞼下垂の症状・自己チェック

眼瞼下垂とは、上まぶたを持ち上げる筋肉(眼瞼挙筋)の機能が低下し、まぶたが正常な位置より下がった状態です。軽度から重度まで幅があり、「なんとなく目が重い」という段階から、視野が狭まるほど重症になることもあります。

眼瞼下垂の自己チェックリスト
  • まぶたが重く、目を開けるのに力がいる
  • 以前より目が小さくなった・細くなった気がする
  • おでこにシワが増えた(眉毛を上げて目を開けようとしているため)
  • 夕方になるとまぶたが重くなる・目が疲れやすい
  • 視野が上から狭くなってきた気がする
  • 顎を上げないと前が見えにくい
  • 肩こり・頭痛が慢性的にある(まぶたを上げる代償動作が原因のことがある)

3つ以上当てはまる場合は眼瞼下垂の可能性があります。まず皮膚科・形成外科・眼科で診断を受けてください。

眼瞼下垂の種類

先天性眼瞼下垂
生まれつき眼瞼挙筋の発育が不十分なために起きる。子どもに多く、弱視予防のため早期治療が重要。
後天性眼瞼下垂(腱膜性)
最多。加齢・コンタクト長期使用・目をこするなどで眼瞼挙筋腱膜が伸展・断裂して起きる。
神経原性眼瞼下垂
動眼神経麻痺・ホルネル症候群などの神経障害によるもの。頭痛や複視を伴う場合は早急な受診が必要。
筋原性眼瞼下垂
重症筋無力症・筋ジストロフィーなどの筋疾患によるもの。全身症状を伴うことがある。
⚠️ こんな症状は急いで受診:突然まぶたが下がった・複視(物が二重に見える)・頭痛・瞳孔の大きさが左右で違う——これらは脳梗塞・動脈瘤・神経障害のサインである可能性があります。すぐに受診してください。

眼瞼下垂の原因

最多:加齢による腱膜性眼瞼下垂

後天性眼瞼下垂の大半は眼瞼挙筋腱膜の伸展・離開が原因です。加齢とともに腱膜が薄くなり、まぶたを持ち上げる力が低下します。40〜50代以降に多く見られます。

眼瞼下垂の主な原因
加齢(最多)
腱膜の変性・伸展による。40代以降に症状が出始めることが多い。
コンタクトレンズの長期使用
ハードコンタクトの着脱動作がまぶたに繰り返しストレスを与え、若い世代でも眼瞼下垂を引き起こすことがある。
目をこする・まぶたへの刺激
習慣的に目をこする・花粉症でかゆくてこするなど、まぶたへの物理的な刺激が腱膜を傷める。
アイメイク・二重テープの長期使用
アイテープ・つけまつ毛・アイプチの長期使用がまぶたへの負担になることがある。
眼科手術後
白内障手術・網膜手術などの後に眼瞼下垂が生じることがある(開瞼器の使用による腱膜への影響)。

自然に治るか・放置するリスク

腱膜性眼瞼下垂は自然には治らない

後天性(腱膜性)眼瞼下垂は放置しても自然に治ることはなく、徐々に進行します。腱膜の変性は加齢とともに進むため、早めに対処した方が治療が簡単になります。

放置した場合のリスク
  • 視野障害の悪化——まぶたが視野を塞ぎ、日常生活に支障が出る
  • 弱視(子どもの場合)——視覚の発達段階(8歳頃まで)に治療しないと弱視になるリスク
  • 慢性的な頭痛・肩こり——おでこの筋肉・首の筋肉を使ってまぶたを上げようとする代償動作が続く
  • 疲れやすさ・集中力低下——目を開けるために常に余分な力を使い続ける
  • 神経・血管疾患の見落とし——突然起きた眼瞼下垂の場合、背景に重大な疾患がある可能性
⚠️ 子どもの眼瞼下垂は特に早急な対応が必要です:視覚の発達期(8歳頃まで)に眼瞼下垂を放置すると弱視になるリスクがあります。子どものまぶたの下がりに気づいたら早めに受診してください。

治し方の選択肢

眼瞼下垂の治し方は原因・重症度・患者さんの希望によって異なります。大きく「手術」「点眼薬」「自力でできること」の3つに分かれます。

治療法 特徴 こんな人に向いている
手術(挙筋前転術) 根本的な治療。効果が長期持続。保険適用可(機能障害あり) 中等度〜重度・根本的に解決したい・視野障害がある
点眼薬(アップニークミニ) 手術不要・1日1回。効果は一時的(6〜8時間程度) 軽度〜中等度・手術が怖い・忙しい・まず薬を試したい
自力でできること 根本的な解決にはならないが症状の悪化を防ぐ 受診までの応急処置・悪化予防として

自力でできること(悪化予防)

  • 目をこすらない——習慣的な目こすりが腱膜を傷める最大の原因の一つ
  • コンタクトの適切な管理——ハードコンタクトの長期使用を見直す・着脱を丁寧に行う
  • アイメイクの見直し——アイテープ・つけまの長期使用を控える
  • 温める(疲れ目の場合)——温めたタオルでまぶたを温めると血行が改善し一時的に楽になることがある

※自力での対処は悪化予防・応急処置であり、眼瞼下垂そのものを根本的に改善する方法ではありません。

点眼薬(アップニークミニ)とは

アップニークミニは2024年に日本で承認された後天性眼瞼下垂の治療点眼薬です(有効成分:酒石酸オキシメタゾリン)。ミュラー筋(瞼板筋)に作用してまぶたを引き上げることで、手術なしで眼瞼下垂を一時的に改善します。

眼瞼下垂治療点眼薬 アップニークミニ
当院で処方している眼瞼下垂治療点眼薬「アップニークミニ」。1日1回の点眼で使用します。
✅ アップニークミニの主な特徴
  • 1日1回の点眼で6〜8時間程度の改善効果が期待できます
  • 点眼後30分〜1時間程度で効果が現れます
  • 手術が必要ない——切らずにまぶたを改善できる選択肢
  • 処方薬のため皮膚科・眼科などでの診察が必要です
アップニークミニの注意点
  • 効果は一時的——点眼をやめると元の状態に戻ります
  • 先天性眼瞼下垂・重度の眼瞼下垂には適応外です
  • 緑内障・特定の心疾患・特定の薬剤を服用中の方は使用できない場合があります
  • 充血・点状角膜炎などの副作用が報告されています

アップニークミニの料金

内容 料金(税込)
10本(10回分) 1,600円
1箱(30本入) 4,800円
⚠️ 自由診療です:アップニークミニによる治療は自由診療であり、公的医療保険の対象外となります。(保険適用となる手術については眼瞼下垂の診療ページをご覧ください)

手術と点眼薬の比較

比較項目 手術(挙筋前転術) 点眼薬(アップニークミニ)
効果の持続 長期持続(数年〜十数年) 一時的(1日6〜8時間程度)
即効性 手術後すぐ(腫れが引けば) 点眼後30分〜1時間
身体への負担 局所麻酔・切開が必要 点眼のみ
費用 保険適用で片眼1.5〜2.5万円程度 保険適用で月数百〜1,000円程度
ダウンタイム 腫れ・内出血が数日〜2週間 なし
重度への対応 対応可能 軽度〜中等度のみ
先天性への適応 対応可能 適応外

どちらが適しているかは眼瞼下垂の種類・程度・患者さんの希望によって異なります。「まず薬を試してみたい」「手術が怖い」という方も、「根本的に解決したい」という方も、まずご来院の上ご相談ください。

何科に行くべきか

皮膚科(形成外科専門医在籍)
手術・点眼薬処方の両方に対応できるクリニックです。当院は形成外科専門医(去川俊二医師)が在籍しており、手術とアップニークミニ点眼薬処方の両方に対応しています。
形成外科
眼瞼下垂手術の専門科。傷跡の最小化・審美的な仕上がりを重視した手術を行います。
眼科
視力・視野への影響の評価・神経原性眼瞼下垂の診断に強みがある。先天性眼瞼下垂の診療も行います。
突然の眼瞼下垂は救急・神経内科
急に片目だけ下がった・複視・頭痛がある場合は脳・神経疾患の可能性があります。救急または神経内科を受診してください。

まぶたの重さ・下がりはお気軽にご相談ください

手術・点眼薬どちらも対応。形成外科専門医在籍。予約不要。

「手術は怖い」「薬で試してみたい」どの段階でもご来院ください。

📞03-3413-6600 💬 公式LINE
🚉 駒沢大学駅直結 ⏰ 平日 19時まで 📅 土曜 17時まで 🩺 予約不要
月・火・水・金 9:30〜12:00 / 15:00〜19:00
土 9:30〜12:00 / 14:00〜17:00
木・日・祝 休診
〒154-0011 東京都世田谷区上馬3-18-11 エルフレア駒沢3F

よくある質問

眼瞼下垂は自然に治りますか?
後天性(腱膜性)眼瞼下垂は自然には治りません。放置すると徐々に進行し、視野障害・頭痛・肩こりの原因になることがあります。ただし神経炎症後の一過性の眼瞼下垂など、原因によっては改善することもあります。正確な診断には皮膚科・形成外科・眼科での診察が必要です。
眼瞼下垂は何科に行けばいいですか?
手術と点眼薬の両方を検討したい方は形成外科専門医在籍のクリニックをお勧めします。当院(駒沢皮膚科クリニック)は形成外科専門医が在籍しており手術・アップニークミニ点眼薬処方の両方に対応しています。突然のまぶたの下がり・複視・頭痛がある場合は救急を受診してください。
眼瞼下垂の手術は保険が使えますか?
視野障害などの機能障害を伴う眼瞼下垂は保険適用で手術を行えます。美容目的の場合は自由診療となります。診察時に保険適用の可否を確認します。
コンタクトで眼瞼下垂になりますか?
なります。特にハードコンタクトの長期使用は着脱時のまぶたへの繰り返しの刺激が眼瞼挙筋腱膜を傷め、比較的若い世代でも眼瞼下垂を引き起こすことがあります。「まぶたが重い」と感じたら早めに受診してください。
手術とアップニークミニ点眼薬はどちらがいいですか?
症状の程度・希望によって異なります。根本的に長期間改善したい場合は手術が有効です。手術が怖い・まず薬で試したい場合はアップニークミニ(1日1回・効果6〜8時間)が選択肢になります。先天性や重度の眼瞼下垂にはアップニークミニは適応外です。診察でどちらが適しているかをご相談ください。
眼瞼下垂で肩こり・頭痛が起きるのはなぜですか?
まぶたが下がると、おでこの筋肉(前頭筋)や首の筋肉を使って目を開けようとする「代償動作」が常に起きます。この慢性的な緊張が肩こり・頭痛・眼精疲労の原因になります。眼瞼下垂を治療すると肩こり・頭痛が改善するケースも多くあります。

関連ページ

診療案内
眼瞼下垂治療|手術・アップニークミニ点眼薬・費用・来院案内
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関連診療
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監修医師情報
駒沢皮膚科クリニック院長 清水顕医師
清水 顕(しみず あきら)
駒沢皮膚科クリニック 院長
医療法人社団 誠清会 理事長
日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医

経歴
  • 山梨医科大学医学部(現・山梨大学医学部)卒業 / 同大学皮膚科入局
  • 同附属病院 救急科麻酔部にて全身管理を習得(研修医時代)
  • がん研究会がん研究所 生化学部 国内留学(皮膚がん発生メカニズム研究)
  • スウェーデン・ルードヴィック癌研究所 留学(国際共同研究)
  • 山梨医科大学附属病院 皮膚科 医局長 歴任
  • 2003年 駒沢皮膚科クリニック 開業(開業20年以上)

専門分野

皮膚がん・アトピー性皮膚炎・尋常性乾癬・掌蹠膿疱症・ニキビ・ニキビ跡・アレルギー性皮膚疾患・美容皮膚科


資格・所属学会
  • 日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
  • 日本皮膚学会 会員
  • 日本臨床皮膚科学会 会員
  • 日本アレルギー学会 会員
  • 日本美容皮膚科学会 会員

監修医師よりコメント

「まぶたが重くなってきたが手術は怖い」「最近目が小さくなった気がする」——こういった相談が増えています。眼瞼下垂は加齢とともに進行するため、気になり始めた段階での受診が最もシンプルな治療で済む近道です。当院では手術が怖い方にはアップニークミニ点眼薬を、根本的に改善したい方には形成外科専門医・去川俊二医師による手術をご案内できます。「肩こりや頭痛が取れない」という方も、眼瞼下垂が原因のことがあります。まずご来院いただき、症状をご相談ください。

本コラムは皮膚科専門医が監修しています。個別の症状・治療方針については、必ず医師の診察を受けた上でご自身でお決めください。(医療広告ガイドライン準拠)

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