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駒沢皮膚科クリニック|皮膚科専門医 監修

ほくろとは|種類・色・できる原因と見分け方を皮膚科専門医が解説

皮膚科専門医 監修 形成外科専門医 連携 駒沢大学駅直結|清水 顕
駒沢皮膚科クリニック院長 清水顕医師
監修:清水 顕(日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医) 医療法人社団 誠清会 駒沢皮膚科クリニック 院長|開業20年以上
皮膚がんの発生メカニズム研究歴あり・形成外科専門医と連携

「このほくろ、種類は?」「急にできた・増えた」「赤い/白いほくろも放っておいて大丈夫?」——ほくろは多くの方が持つ良性の母斑細胞母斑(ぼはんさいぼうぼはん)ですが、見た目が似た病気やまれに皮膚がんが隠れていることもあります。

このページでは、ほくろの種類・できる原因・色や形による見分け方、そしてよく似た病気との違いを皮膚科専門医が解説します。治療法・費用・除去については専用ページをご覧ください。

ほくろとは(母斑細胞母斑)

ほくろ(母斑細胞母斑)ほくろは医学的に「母斑細胞母斑」と呼ばれる良性の腫瘍です。成長の過程で、色素細胞になりきれなかった母斑細胞が皮膚の中で増殖してできます。メラニン色素をつくるメラノサイトに近い細胞が高い密度で集まった状態で、多くは生まれつき、あるいは成長とともに現れます。

ほとんどのほくろは良性で、治療の必要はありません。ただし、イボや脂漏性角化症(老人性イボ)、まれに皮膚がんと見た目で区別がつかないこともあるため、気になる変化があるときは皮膚科専門医の診察を受けることが大切です。

ほくろの「平ら」と「隆起」

一般的に、平らなほくろは見た目以外に支障がなければ経過観察、隆起して引っかかる・急に変化したほくろは医学的に治療が必要と判断されることがあります。治療が必要かどうか・保険が使えるかは診察で判断します。
→ 除去・保険適用・費用についてはほくろ除去ページへ

ほくろができる原因

ほくろが増えたり濃くなったりする背景には、いくつかの要因が重なっています。

  • 紫外線——最大の要因。紫外線はメラノサイトを刺激し、母斑細胞の活性化やほくろの増加に関与します
  • 遺伝・体質——もともとほくろができやすい体質があり、家族に多い傾向がみられることがあります
  • ホルモンバランス——思春期・妊娠中などホルモンが変動する時期にほくろが目立つことがあります
  • 摩擦などの刺激——衣類やひげ剃りなど繰り返す物理的刺激が関与すると考えられています
  • 加齢——年齢とともに数や種類が変化します(増える場合は下記参照)

日常でできる対策の基本は紫外線対策です。曇りの日や室内でも紫外線は届くため、日焼け止めは一年を通して役立ちます。

ほくろの種類(母斑の分類)

ほくろ(色素性母斑)は、母斑細胞が皮膚のどの深さにあるか・見た目によっていくつかに分類されます。当院で実際に診療している代表的な種類をご紹介します。

Unna母斑
Unna(ウンナ)母斑

柔らかくふくらんだ形で、表面が凸凹しているのが特徴です。母斑細胞は表皮と真皮の間のやや真皮側にあります。部位や深さに応じてレーザーまたは手術を選択します。

Miescher母斑
Miescher(ミーシャー)母斑

主に顔や頭など首から上にできます。最初は平坦で、徐々に隆起するのが特徴です。表面は平滑で光沢があり、ここから毛が生えることもあります。母斑細胞が比較的深くにあります。

Spitz母斑
Spitz(スピッツ)母斑

子どもに多く、幼児期に体のどこにでも突然出現します。成長が速いものの大きさは1cm程度で止まります。悪性腫瘍との区別が難しい場合があり、ダーモスコープでの診察や切除の対象になることがあります。

Clark母斑
Clark(クラーク)母斑

全身に出現する薄く平らなほくろで、大きさは1cmくらい、黒褐色で楕円形に近い形をしています。まれに隆起することもあります。

青色母斑
青色母斑

青みがかってやや盛り上がり、触ると硬めに感じます。直径が10mmを超えることもあります。比較的多くみられ、幼少期にできることが多い母斑です。診断にダーモスコープが有効で、治療は手術による切除が基本です。

獣皮様母斑(先天性色素性母斑)

生まれつき存在し、10cm四方ほど大きくなることもあります。母斑から剛毛が密集して生えることが名前の由来です。悪性化リスクは高くありませんがゼロではないため、定期的な専門医の経過観察が必要です。見た目や機能の理由で治療を希望されることもあります。

色・形でみるほくろの見分け方

「茶色」「赤い」「白い」など、色や形でほくろの種類が気になる方は多いです。実は色が違うと、ほくろ以外の病変であることも少なくありません。

薄い茶色・平らなほくろ

盛り上がりのない薄茶色の色素斑は、ほくろ(母斑)ではなく老人性色素斑(シミ)や扁平母斑であることがあります。見た目が似ていても治療法が変わるため、診断が重要です。

赤いほくろ

「赤いほくろ」と呼ばれるものの多くは、メラニン色素によるほくろではなく老人性血管腫(チェリーアンギオーマ)という血管が増えてできる良性のできものです。30代以降に体幹などへ現れる赤い点状の隆起で、ほとんどは心配いりません。ただし急に大きくなる・出血するなどの変化があれば受診してください。

白いほくろ・白く抜けたほくろ

ほくろの周囲が白く抜ける場合はハロー母斑(サットン母斑)と呼ばれ、免疫反応でほくろが退縮していく過程でみられます。多くは経過観察で問題ありませんが、白斑が広がる・複数できる場合は鑑別が必要です。

隆起した・硬いほくろ

隆起したほくろの多くは良性ですが、服や下着に引っかかる・急に盛り上がってきた場合は治療の対象になることがあります。硬さや盛り上がりだけで良悪性は判断できないため、変化がある場合は診察をおすすめします。

ほくろから毛が生えるのはなぜ?

「ほくろから毛が生えるのは良くない」と耳にすることがありますが、医学的にはむしろ良性のサインのひとつとされています。ほくろ(特にMiescher母斑など隆起したタイプ)は毛包を含むことがあり、そこから正常に毛が生えます。毛が生えること自体が病気というわけではありません。

ほくろの毛は抜いてもいい?

毛を抜くこと自体でほくろが悪化するという明確な根拠はありませんが、繰り返し抜くと毛包の炎症(毛のう炎)を起こすことがあります。気になる場合はハサミで短く切るか、ほくろごと除去する方法もあります。除去を希望される場合はほくろ除去のページをご覧ください。

ほくろが多い・急に増えるのは大丈夫?

ほくろの数には体質や紫外線歴が関係します。ほくろが多いこと自体は病気ではありませんが、ほくろの数が多い方は紫外線対策を意識し、定期的にご自身の皮膚を観察する習慣が役立ちます。

⚠️ こんな「増え方・変化」は受診を
  • 短期間に急に数が増えた・1つが急に大きくなった
  • 色が濃くなった・色むらが出てきた・にじんできた
  • 出血する・ジクジクする・かさぶたを繰り返す
  • 足の裏・爪・粘膜など、ふだん見えにくい場所のほくろが変化した

ほくろとよく似た病気・できもの

ほくろと見た目が似ていても、まったく別の病気であることがあります。良性のものから、まれに皮膚がんまで含まれるため、自己判断は禁物です。当院では視診とダーモスコープで鑑別します。

良性のもの

軟性線維腫(アクロコルドン)
軟性線維腫(アクロコルドン)良性

首やワキなど擦れる部位にできる、柔らかい肌色〜薄茶色の小さなできもの。分類は「イボ」で、大きさは1〜5mm程度。ほくろと間違われがちです。イボの診療ページもご覧ください。

皮膚線維腫
皮膚線維腫良性

赤褐色で小さく隆起し、硬くコリコリした触感が特徴。虫刺されや軽いケガがきっかけで現れることが多く、ほくろと間違われやすい良性のできものです。

脂漏性角化症(老人性イボ)
脂漏性角化症(老人性イボ)良性

盛り上がった茶色〜黒色のできもので、高齢者に多く「老人性イボ」とも呼ばれます。表皮にでき多発するのが特徴。ほくろと間違われやすい代表格です。首イボ・老人性いぼコラムで詳しく解説しています。

神経線維腫
神経線維腫良性

末梢神経から発生する良性腫瘍で、形や大きさは様々。痛みはなく、肌色〜わずかに赤みを帯びた程度です。単発のものと多発するものがあります。

注意が必要なもの(前がん病変・皮膚がん)

頻度は高くありませんが、ほくろと見間違えやすい皮膚がん・前がん病変があります。院長は皮膚がんの発生メカニズムの研究歴があり、ダーモスコープと病理組織検査で鑑別したうえで、必要に応じて専門の医療機関へご紹介します。

日光角化症
日光角化症前がん

紫外線を浴びやすい顔や手にでき、表面がカサカサして赤くまだら状のシミのように見えます。有棘細胞がんのごく早期病変と考えられ、放置すると一部はがんへ移行することがあります。

ボーエン病
ボーエン病早期がん

病変が表皮内にとどまる早期の皮膚がん。赤茶色でやや盛り上がり、表面にかさぶたを伴う境界明瞭な斑として現れます。外科的切除が基本です。

有棘細胞癌
有棘細胞がん皮膚がん

紫外線の影響を受けた顔や頭皮に多い皮膚がん。慢性の炎症や傷あとに生じることもあります。手術による切除が基本で、状態に応じて適切な医療機関へご紹介します。

基底細胞癌
基底細胞がん皮膚がん

皮膚がんで最も頻度が高く、顔に多く発生します。黒く隆起し初期はほくろと似ているため見分けが難しく、発見が遅れがちです。転移はまれですが、手術による切除が必要です。

悪性黒色腫(メラノーマ)皮膚がん

色素細胞ががん化した腫瘍で、転移しやすく早期発見が重要です。日本人では足の裏や爪に多く発生します。ほくろと見間違えやすいため、見分けには注意が必要です(詳しくはメラノーマの見分け方コラムをご覧ください)。

皮膚がんが心配なとき

ほとんどのほくろは良性ですが、まれにメラノーマ(悪性黒色腫)などの皮膚がんがほくろと見間違われることがあります。「急に大きくなる・色むら・形がいびつ・出血する」といった変化があるときは、自己判断せず早めに受診してください。当院では視診とダーモスコープで鑑別します。

足の裏・爪のほくろについて:「足裏のほくろは危険」という言い伝えがありますが、足裏のほくろがすべて危険なわけではありません。一方で、日本人のメラノーマは足底や爪(末端黒子型)に生じやすいのも事実です。足裏・爪のほくろに大きくなる・形がいびつ・色むら・出血などの変化があれば、必ず早めに受診してください。

気になるほくろは、当日その場で鑑別します

予約不要・当日診断・視診とダーモスコープで鑑別

「これはほくろ?できもの?がん?」という段階の受診も歓迎しています。

📞03-3413-6600 💬 公式LINE
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〒154-0011 東京都世田谷区上馬3-18-11 エルフレア駒沢3F

よくある質問

ほくろは何もしなくて大丈夫ですか?
ほとんどのほくろは良性で、治療せず経過観察で問題ありません。ただし、急に大きくなる・色が変わる・出血するなどの変化があるときや、足の裏・爪のほくろに変化があるときは受診をおすすめします。見た目が気になる場合は除去も可能です。
ほくろから毛が生えるのは病気のサインですか?
いいえ。ほくろが毛包を含むと正常に毛が生えることがあり、むしろ良性のサインのひとつとされています。毛が生えること自体は問題ありません。繰り返し抜くと毛のう炎を起こすことがあるため、気になる場合は短く切るか、ほくろごとの除去をご相談ください。
赤いほくろ・白いほくろもほくろですか?
赤いほくろの多くは老人性血管腫(血管の良性のできもの)で、メラニン色素によるほくろとは別物です。ほくろの周囲が白く抜けるものはハロー母斑と呼ばれます。いずれも多くは心配いりませんが、急な変化があれば鑑別のため受診してください。
ほくろが多いと皮膚がんになりやすいですか?
ほくろの数が多いこと自体は病気ではありません。ただしほくろが多い方は紫外線歴があることも多いため、日焼け対策と定期的な自己観察が役立ちます。急に増える・1つだけ変化するなどの場合は、念のため診察を受けてください。
ほくろとシミ・イボの違いは何ですか?
ほくろ(母斑細胞母斑)・シミ(老人性色素斑)・脂漏性角化症(老人性イボ)・軟性線維腫などは見た目が似ており、自己判断は難しい場合があります。当院では視診とダーモスコープで鑑別し、それぞれに適した対応をご案内します。
監修医師情報
駒沢皮膚科クリニック院長 清水顕医師
清水 顕(しみず あきら)
駒沢皮膚科クリニック 院長
医療法人社団 誠清会 理事長
日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医

経歴
  • 山梨医科大学医学部(現・山梨大学医学部)卒業 / 同大学皮膚科入局
  • がん研究会がん研究所 生化学部 国内留学(皮膚がん発生メカニズム研究)
  • スウェーデン・ルードヴィック癌研究所 留学(国際共同研究)
  • 山梨医科大学附属病院 皮膚科 医局長 歴任
  • 2003年 駒沢皮膚科クリニック 開業(開業20年以上)

専門分野

皮膚がん・アトピー性皮膚炎・尋常性乾癬・掌蹠膿疱症・ニキビ・ニキビ跡・アレルギー性皮膚疾患・美容皮膚科


研究業績
  • がん研究会がん研究所 生化学部 国内留学(皮膚がん発生メカニズム研究)
  • スウェーデン・ルードヴィック癌研究所 留学(国際共同研究)
  • 平成13〜14年度 文部科学省科学研究費助成(研究代表)
  • 研究テーマ:血小板由来成長因子(PDGF)のシグナル伝達機構および癌化調節機構の検討

監修医師より

「ほくろの種類が知りたい」「これはがんではないか」——不安で受診される方は少なくありません。私は皮膚がんの発生メカニズムを研究してきた立場から、見た目だけでなく医学的な根拠をもって良性・悪性を見極めることを大切にしています。ほとんどのほくろは心配いりませんが、変化のあるものは早く診ることが何より重要です。気になったら、まずご来院ください。

本ページは皮膚科専門医が監修した一般的な情報提供です。個別の症状・診断・治療方針については、必ず医師の診察を受けた上でご自身でお決めください。(医療広告ガイドライン準拠)

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