化膿性汗腺炎とは|脇・股にしこりや膿を繰り返すときは

皮膚科専門医 監修コラム

化膿性汗腺炎とは|
脇・股にしこりや膿を繰り返すときは

専門医監修 保険診療対応 駒沢皮膚科クリニック|駒沢大学駅直結
公開日:2027年1月20日 / 最終更新日:2027年1月20日
駒沢皮膚科クリニック院長 清水顕医師
監修:清水 顕(日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医/医学博士) 医療法人社団 誠清会 駒沢皮膚科クリニック 院長
一般皮膚科・美容皮膚科・アレルギー科(医師紹介)
この記事の結論
  • 化膿性汗腺炎は、脇の下・股・お尻・乳房の下に、痛いしこりや膿のたまりが何度も繰り返す慢性の皮膚の病気です。毛穴の詰まりから始まる炎症で、不潔が原因ではなく、うつりません
  • 「決まった部位に繰り返す・皮膚の下でつながる・硬い傷跡が残る」が粉瘤や毛嚢炎と見分ける手がかりです。「いつものおでき」として切開を繰り返すうちに瘢痕が固定します
  • 治療は抗菌薬の長期内服・生物学的製剤(注射)・手術を重症度に応じて組み合わせます。早く診断して治療を始めるほど、瘢痕やトンネルが固定する前に抑えられます

「脇の下に痛いしこりができて、膿が出て、治ったと思ったらまた別の場所にできる」「股やお尻のおできを何度も切ってもらっている」「脇のしこりが皮膚の下でつながっていて、押すと離れた穴から膿が出る」——こうした同じ部位に繰り返す膿のたまりは、化膿性汗腺炎(かのうせいかんせんえん)のことがあります。

化膿性汗腺炎は、1回ごとの「おでき」として切開や抗菌薬で対応しているだけでは抑えられない、慢性の炎症性の病気です。診断がつくまでに年単位かかる方が多く、その間に皮膚の下のトンネル(瘻孔)や硬い瘢痕が固定してしまいます。この記事では、化膿性汗腺炎の初期症状と進行、粉瘤・毛嚢炎との違い、原因と悪化因子、治療(抗菌薬・生物学的製剤・手術)、受診の目安を皮膚科専門医が解説します。

すぐに受診していただきたい症状:しこりが急に大きく腫れて強く痛む、赤みが広がって発熱・悪寒がある、全身の具合が悪い場合は、通常の予約やLINEの返信を待たず、その日のうちに医療機関へ相談してください(夜間・休日は救急外来へ)。 詳しくは受診の目安・急ぐ症状をご覧ください。

化膿性汗腺炎とは|脇・股・お尻に繰り返す痛いしこりと膿

化膿性汗腺炎は、毛穴(毛包)が詰まって破れ、周りに強い炎症が起こることを繰り返す慢性の皮膚の病気です。名前に「汗腺」とありますが、汗の病気ではなく、毛穴の病気です。思春期以降に始まることが多く、海外では20〜30代の女性に多いとされますが、日本の報告では男性に多く(男女比2〜3:1)、40歳前後の方も少なくありません。

部位脇の下・股(そけい部)・陰部の周り・お尻・肛門の周り・乳房の下など、皮膚が擦れ合い、毛と汗腺の多い部位。首の後ろ・ベルトの当たる腰・太ももの内側にも
症状赤く腫れて痛いしこり(結節)、膿のたまり(膿瘍)、押すと膿が出る穴、皮膚の下で病変同士がつながるトンネル(瘻孔)、治った後の硬い瘢痕。黒い点が2つ並んだ二連の面皰(黒ずんだ毛穴)も特徴
経過炎症が起きては治まるを月単位・年単位で繰り返す。治まっても同じ部位や近くに再発する
つらさ痛み・膿のにおい・衣類の汚れ・動かしにくさで、仕事や生活への影響が大きい。「体質だから」と我慢している方が多い
うつる?うつりません。細菌感染が主な原因の病気ではなく、不潔が原因でもありません

日本皮膚科学会の手引きでは、「典型的な病変(痛いしこり・膿瘍・瘻孔・瘢痕など)」「典型的な部位(脇・股・お尻など)」「慢性に繰り返す」の3つがそろうことを診断の基本としています。見た目と経過で診断できる病気で、特別な検査は必須ではありません。

初期症状と進行|最初はニキビや粉瘤のよう、繰り返してトンネルと瘢痕に(Hurley分類)

化膿性汗腺炎の初期は、脇や股に出た1つの痛いしこりで、「大きなニキビ」「粉瘤」「おでき」と区別がつきません。数日〜1週間で膿が出て治まり、しばらくして同じ部位や近くに再びできる——この繰り返しが、化膿性汗腺炎を疑う最初の手がかりです。

段階(Hurley分類)状態治療の方向
I度(軽症)しこりや膿瘍が単発または複数あるが、トンネル(瘻孔)や瘢痕はない。炎症が治まると皮膚はほぼ元に戻る外用薬・抗菌薬の内服、生活の工夫。この段階で診断できると最も抑えやすい
II度(中等症)繰り返す膿瘍が複数あり、トンネルや瘢痕ができているが、病変同士は離れている抗菌薬の長期内服、生物学的製剤の検討、トンネルの外科処置
III度(重症)病変が広い範囲でつながり、多数のトンネルと瘢痕が一面に広がる。皮膚が硬く引きつれて、腕やお尻を動かしにくい生物学的製剤と広い範囲の手術を組み合わせる。専門施設と連携

I度からII度・III度に進むまでの期間は人によって異なりますが、固定した瘢痕やトンネルは薬だけで元に戻すことが難しく、病変の範囲によって手術を検討します。「おできを何度も切った」という段階で化膿性汗腺炎を疑い、繰り返しを減らす治療に切り替えることが大切です。すべての方が順番にIII度へ進むわけではありません。

原因と悪化因子|毛穴の詰まりと炎症、喫煙・体重・家族歴

化膿性汗腺炎は、毛穴の出口が角質で詰まり、中に皮脂や角質がたまって毛穴が破れ、周りの組織に強い炎症が起こることから始まります。炎症を起こしやすい体質(免疫の反応の偏り)が背景にあり、細菌は炎症を悪化させる要素ではありますが、主な原因ではありません。

関係する要素内容
体質・遺伝欧米では約3人に1人に家族歴があるとされるが、日本の報告では2〜3%と少ない。家族歴がなくても否定できない。毛穴の構造や免疫の反応の偏りが関係する
ホルモン思春期以降に始まり、月経の前に悪化する方がいる
喫煙悪化因子として知られている。禁煙で症状が軽くなる方がいる
体重皮膚が擦れ合う面積が増え、炎症が起きやすくなる。悪化因子として知られている
摩擦・蒸れきつい下着・ベルト、長時間座る、脱毛時のカミソリの刺激
関連する病気重症のにきび、炎症性腸疾患(クローン病など。日本では少ない)、関節の炎症を合併することがある

喫煙や体重は「悪化させる要素」であって、「不潔だから」「不摂生だから」起こる病気ではありません。清潔にしていても起こります。原因を自分のせいにして受診を遅らせないでください。

粉瘤・毛嚢炎・おできとの違い|「繰り返す・複数・つながる」が手がかり

脇や股の「痛いしこり」「膿」で、化膿性汗腺炎と区別が必要なものを整理します。1回の見た目では区別がつかないことも多く、経過(繰り返すか、複数か、つながるか)が決め手です。

病気化膿性汗腺炎との違い詳しくは
炎症性粉瘤皮膚の下にできた袋(粉瘤)が炎症を起こしたもの。複数できたり、同じ病変が炎症を繰り返したりすることもある。袋を含めた切除で再発のリスクは下がるが、新しい粉瘤の発生まで防ぐものではない。中央に黒い開口部があることが多く、背中・顔・耳の後ろなどにもできる。区別は部位・繰り返し方・トンネルや瘢痕の有無を合わせて行う粉瘤とは・炎症性粉瘤のコラム・粉瘤の診療案内
浅い毛嚢炎毛穴を中心とした小さな赤みや膿のぶつぶつ。軽症では比較的短い期間で改善することが多い。体のどこにでもできる毛嚢炎のコラム
深いおでき(癤)・膿瘍毛穴の深い細菌感染で、強い痛みや瘢痕を伴うことがある。治るまでの日数や瘢痕の有無だけでは化膿性汗腺炎と区別できず、部位・反復・トンネルの有無を診察で確認する毛嚢炎のコラム
にきび(尋常性ざ瘡)顔・胸・背中が中心で、脇・股には出にくい。重症のにきびを合併する方はいる背中ニキビのコラム
多汗症・わきが汗の量やにおいの悩みで、しこりや膿は出ない。化膿性汗腺炎は「汗腺」と名がつくが汗の病気ではない多汗症のコラム
クローン病の肛門周囲の病変肛門の周りに繰り返す膿やトンネルは、腸の病気によることがある。腹痛・下痢・血便があれば消化器内科と連携診察で確認
化膿性汗腺炎を疑うポイント
  • 脇・股・お尻・乳房の下の決まった部位に、痛いしこりや膿が半年ほどの間に2回以上繰り返す(診断の手がかりであって、半年待つ必要はありません)
  • しこりが複数ある、または離れた穴から膿が出る(皮膚の下でつながっている)
  • 治った跡が硬い瘢痕やひも状の盛り上がりになっている
  • 黒い点が2つ並んだ毛穴(二連の面皰)がある
  • 家族に同じ症状の方がいる、思春期から続いている

化膿性汗腺炎の治療|抗菌薬・生物学的製剤・手術

治療の目標は、「今の炎症を抑える」ことと、「繰り返しを減らして、トンネルと瘢痕の進行を止める」ことの2つです。重症度(Hurley分類)と生活への影響に応じて、薬と手術を組み合わせます。

薬による治療
  • 外用薬——軽症の浅い病変には、クリンダマイシンなどの抗菌薬の外用を使うことがあります(しこり・膿瘍への効果は限られます)
  • 抗菌薬の内服(長期)——テトラサイクリン系(ドキシサイクリン・ミノサイクリンなど)を、感染を治す目的ではなく炎症を抑える目的で一定期間(数か月単位)使います。効果と副作用を定期的に確認し、続けるかを見直します。急性の膿瘍には短期間の抗菌薬を追加することがあります
  • 生物学的製剤(注射)——既存の治療で十分な効果が得られない中等症〜重症(Hurley II〜III度)で検討します。炎症の原因となる物質(TNF-α、IL-17)の働きを抑えます。国内で化膿性汗腺炎の適応があるのはアダリムマブとビメキズマブです(2026年11月時点)が、適応条件や感染症の確認(結核・肝炎など)が必要で、薬剤・治療方法・自己負担割合によって費用は異なります。当院では初期対応と重症度の評価を行い、導入は生物学的製剤を扱う専門施設をご紹介します
  • 痛みの管理——炎症が強い時期の鎮痛薬、生活への影響が大きい場合の相談も治療の一部です
  • ホルモンに関わる治療——月経前に悪化する方では、婦人科と連携してホルモンの治療を検討することがあります
手術・処置
  • 切開排膿——膿がたまって強く痛むときに、局所麻酔で切開して膿を出します。痛みは楽になりますが、病変そのものは残るため再発しやすく、これを繰り返すだけでは進行は止まりません
  • トンネルの屋根を開く処置(デルーフィング)——皮膚の下のトンネルの上の皮膚を切り開いて、底を露出させて治す方法。限られた範囲の病変に向きます
  • 広い範囲の切除——重症で病変が一面に広がっている場合、病変のある皮膚を広く切除し、傷を縫い縮める・皮膚を移植するなどの方法で閉じます。再発を減らす効果が期待できる一方、手術後も再発することがあり、傷跡と治るまでの期間も大きいため、方法・傷の大きさ・生活への影響を専門施設で相談します
  • レーザー脱毛——毛穴の詰まりを減らす目的で、軽症〜中等症に行われることがあります。保険の対象ではなく、効果には個人差があります

当院では、診断・外用薬・抗菌薬の内服・急性期の切開排膿を行い、生物学的製剤の導入や広い範囲の手術が必要な場合は、連携する専門施設をご紹介します。「どの段階にあるか」を診断することが、適切な治療先につながる第一歩です(形成外科・皮膚外科の診療案内)。

日常でできること・やってはいけないこと

症状を抑えるために日常でできること
  • 禁煙——悪化因子として最もはっきりしているものの一つです
  • 体重の管理——皮膚の擦れ合いが減り、炎症が起きにくくなります。急な減量ではなく、無理のない範囲で
  • 擦れ・蒸れを減らす——ゆったりした下着・衣類、通気性のよい素材。長時間座るときは姿勢を変える
  • 洗い方——低刺激の洗浄料でやさしく洗い、ナイロンタオルでこすらない。医師から抗菌性の洗浄料を勧められた場合はそれを使う
  • 毛の処理——カミソリは毛穴を刺激します。炎症がある部位は剃らず、処理方法を診察で相談してください
  • 温めて膿を出しやすくする——膿がたまって自然に出そうなときは、温かいタオルを当てると楽になることがあります
やってはいけないこと
  • 自分で針で刺す・潰す・絞る——炎症が周りに広がり、トンネルと瘢痕を増やします
  • 市販のにきび薬・抗菌薬軟膏だけで何か月も様子を見る——化膿性汗腺炎は市販薬で抑えられる病気ではなく、その間に進行します
  • 「清潔にすれば治る」と考えて洗いすぎる——不潔が原因ではなく、こすりすぎは悪化させます
  • 「おでき」として切開だけを繰り返す——痛みはその都度楽になりますが、繰り返しを減らす治療に進まないと進行は止まりません

受診の目安・急ぐ症状

受診の目安
  • 脇・股・お尻・乳房の下に、痛いしこりや膿が繰り返す(同じ場所に再発した時点で。半年待つ必要はありません)
  • しこりが複数ある、離れた穴から膿が出る、硬い瘢痕が残っている
  • 「おでき」「粉瘤」として何度も切開や抗菌薬の治療を受けている
  • 痛み・膿・においで仕事や生活に支障がある
  • 家族に同じ症状の方がいて、自分にも出始めた

受診時は、いつから・どの部位に・何回くらい繰り返しているか、これまでの治療(切開・抗菌薬)、喫煙の有無、家族歴をお伝えください。

早めに受診していただきたい症状(急ぐ症状)
  • しこりが急に大きく腫れて強く痛み、熱をもつ——膿がたまっている可能性。切開排膿で楽になります
  • 赤みが周りに広がり、発熱・悪寒がある——感染が広がっている可能性(蜂窩織炎のコラム)。夜間・休日は救急外来へ
  • 肛門の周りの病変に腹痛・下痢・血便を伴う——腸の病気の確認が必要

当院の保険診療は初診予約不要です。「ただのおできかもしれない」段階でも、繰り返しているなら診療時間・受付時間をご確認のうえご来院ください。

脇・股のおできを繰り返す方へ

初診は予約不要・保険診療

粉瘤や毛嚢炎などとの区別を含めて診察し、繰り返しを減らす治療を検討します。抗菌薬を一定期間使う場合も、効果と副作用を定期的に確認します。以前の薬や治療歴、症状の写真があればお持ちください。生物学的製剤や広い範囲の手術が必要な場合は、連携する専門施設をご紹介します。

TEL03-3413-6600 公式LINEはこちら 診療時間・行き方を確認する(アクセスページ)

保険診療の初診は予約不要です。受付は診察終了の15分前までです。検査や処置の内容によっては、別日の実施や専門施設へのご紹介が必要な場合があります。

駒沢大学駅直結平日 19時まで土曜 17時まで初診予約不要
月・火・水・金 9:30〜12:00 / 15:00〜19:00
土 9:30〜12:00 / 14:00〜17:00
木・日・祝 休診
〒154-0011 東京都世田谷区上馬3-18-11 エルフレア駒沢3F

よくある質問

脇の下に痛いしこりが何度もできます。粉瘤ですか?化膿性汗腺炎ですか?
1回の見た目では区別がつかないことが多く、経過が手がかりです。粉瘤は皮膚の下にできた袋が炎症を起こすもので、複数できたり同じ病変が炎症を繰り返したりすることもあります。袋を含めた切除で再発のリスクは下がりますが、新しい粉瘤の発生まで防ぐものではありません。脇・股・お尻の決まった部位に半年ほどの間に2回以上繰り返す、しこりが複数ある、離れた穴から膿が出る、硬い瘢痕が残っている場合は化膿性汗腺炎を疑います。診察で部位・病変・経過を確認して判断します。
化膿性汗腺炎はうつりますか?不潔が原因ですか?
うつりません。毛穴の詰まりから始まる炎症の病気で、細菌感染が主な原因ではなく、不潔が原因でもありません。清潔にしていても起こります。喫煙・体重・摩擦は悪化させる要素として知られていますが、原因を自分のせいにして受診を遅らせないでください。
市販の薬で治りますか?
市販のにきび薬や抗菌薬の軟膏で抑えられる病気ではありません。炎症を抑える目的の抗菌薬の長期内服、抗菌薬で抑えきれない中等症〜重症では生物学的製剤、トンネルや瘢痕に対しては手術が必要で、いずれも医療機関での治療です。市販薬で様子を見ている間に進行することが問題なので、繰り返しているなら早めに受診してください。
生物学的製剤はどんな治療ですか?当院で受けられますか?
炎症の原因となる物質(TNF-αやIL-17)の働きを抑える注射の薬で、既存の治療で十分な効果が得られない中等症〜重症の化膿性汗腺炎に検討します。国内で化膿性汗腺炎の適応があるのはアダリムマブとビメキズマブです(2026年11月時点)が、適応条件や結核・肝炎などの感染症の確認が必要です。当院では診断と重症度の評価、初期対応を行ったうえで、生物学的製剤を扱う専門施設をご紹介します。保険適用や費用は薬剤・治療方法・自己負担割合によって異なります。
手術で治りますか?
膿がたまって痛いときの切開排膿は痛みを楽にしますが、病変は残るため再発しやすく、それだけでは進行は止まりません。限られた範囲のトンネルには屋根を開く処置、重症で広く病変がある場合は病変のある皮膚を広く切除する手術があり、再発を減らす効果が期待できますが、手術後も再発することがあり、傷跡と治るまでの期間も大きくなります。手術の適応は重症度と範囲で判断し、方法・傷の大きさ・生活への影響を専門施設で相談します。
化膿性汗腺炎は治りますか?放っておくとどうなりますか?
慢性の病気で、繰り返しを完全になくすのが難しいこともありますが、早い段階で診断して治療を始めるほど、炎症の回数を減らし、トンネルや瘢痕が固定する前に抑えられます。放置すると病変同士がつながって広がり、皮膚が硬く引きつれて腕やお尻が動かしにくくなることがあります。固定した瘢痕やトンネルは薬だけで元に戻すことが難しいため、早めの診断が重要です。
化膿性汗腺炎の治療は保険が使えますか?
診察、抗菌薬の内服、切開排膿、病変の切除手術は基本的に保険診療です(外用薬は薬剤によって適応外となる場合があります)。生物学的製剤も国内の適応の範囲で保険が適用されますが、保険適用や費用は薬剤・治療方法・自己負担割合によって異なり、所得区分に応じた月ごとの自己負担上限額を超えた分は高額療養費制度の対象になります。費用の見通しは導入施設でご確認ください。レーザー脱毛は保険の対象ではありません。

参考資料

監修医師情報
駒沢皮膚科クリニック院長 清水顕医師
清水 顕(しみず あきら)
駒沢皮膚科クリニック 院長/医学博士
医療法人社団 誠清会 理事長
日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医

経歴
  • 山梨医科大学医学部(現・山梨大学医学部)卒業 / 同大学皮膚科学教室 入局
  • 同大学 救急部麻酔科にて全身管理を研修
  • がん研究会がん研究所 生化学部にて皮膚がんの発生メカニズムを研究(国内留学)
  • スウェーデン・ルードヴィック癌研究所 研究員(国際共同研究)
  • 山梨医科大学 皮膚科 助手・医局長 歴任
  • 2003年11月 駒沢皮膚科クリニック 開院(開業20年以上)

専門分野

皮膚がん・アトピー性皮膚炎・尋常性乾癬・掌蹠膿疱症・ニキビ・ニキビ跡・アレルギー性皮膚疾患・美容皮膚科


資格・所属学会
  • 医学博士
  • 日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
  • 日本皮膚科学会 会員
  • 日本臨床皮膚科学会 会員
  • 日本アレルギー学会 会員
  • 日本美容皮膚科学会 会員

研究業績
  • 「血小板由来成長因子(PDGF)のシグナル伝達機構および癌化調節機構の検討」により文部科学省 科学研究費助成(平成13〜14年度)
  • 「隆起性皮膚線維肉腫におけるPDGFのシグナル伝達機構および癌化調節機構の検討」により日本皮膚科学会 基礎医学研究費(資生堂寄付)授与(平成14年度)

担当医師より

化膿性汗腺炎で一番もったいないのは、「おでき」として切開を何年も繰り返し、トンネルと瘢痕が広がってから診断がつくことです。脇や股の同じ場所にしこりや膿を繰り返しているなら、半年待たずに受診してください。私はまず化膿性汗腺炎を疑って診察します。1回の切開で楽になっても、繰り返しを減らす治療に進まなければ病気は進みます。抗菌薬の長期内服で抑えられる段階もあれば、生物学的製剤や手術が必要な段階もあり、どの段階かを見極めて専門施設と連携するのが当院の役割です。「体質だから」とあきらめずに、お気軽にご来院ください。

本コラムは皮膚科専門医が監修しています。個別の症状・治療方針については、必ず医師の診察を受けた上でご自身でお決めください。(医療広告ガイドライン準拠)

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